アリのまま

妻に尽くす兵隊アリの日常

母の日を終えて

この5月は母の日がありました。たくさんの方が感謝を伝えたり、プレゼントをされたことかと思います。今年は僕も、嫁からの後押しがあったことで、珍しく母の日らしいことをしてみました。

 

就職を機に別々に暮らし、電車で1時間半くらい距離のところに両親が住んでいます。思い立てばすぐに帰れる距離ですが、この就職してからの7年ほどは少し疎遠になってました。実家に帰るのは多くても年2回程度となってました。特段ケンカをした訳ではないのですが、ひとり暮らしを就職とともに始めた時から、そんな感じです。

 

だから、恥ずかしながら今回の母の日も手渡しではなく郵送という始末です。中身はブランドのチョコレートと調理器具。そのお礼のメールが次の日に来ました。母はあまり携帯が得意ではなく、最近やっと小さい「つ」を打てるようになったくらい機械オンチですが、頑張って打ってくれました。今回は「」が打てず()になってるところがあります(・_・;

 

※人名は変換してます。

 

お疲れさまです。

チョコレート楽しみながら頂いてます。【弟】もこのチョコレートのこと知ってたらしく(何で家にあるの?どうしたん?)と見つけるなり驚いてたわ。

【僕の嫁】から昨日メールもらって嬉しかったです。
【弟】の引っ越しも何とか終わりました。ドタバタしてたのが嘘のようにお父さんと二人暮らし。ぼぉーとしてる私に優しく温かいメールもらって元気になりました。
【僕】と【僕の嫁】ちゃん、【弟】に心配や迷惑かけないよう
お父さんと二人助け合いながら仲良く?やっていきます。

ありがとう&これからもよろしく。本当にあなたの親で良かったと思います。生まれて来てくれてありがとう。

 

 

これまでも事あるごとに、「元気にしてますか?」「こんな事がありました」みたいなメールが来ていたのですが、僕はたまにしか返信せず、何となくそういうメールが来るのが嫌でした。たぶん、全然普通の内容のメールだと思われると思いますが、隠さずに言うと、その家族映画のお涙頂戴みたいな感じがすごく嫌でした。言うなれば、家族を全面に出される感じを受け入れられませんでした。ただ、これはどう表現したらいいのか分かりません。自分でもどういう感情なのかまだよく分かりません。

 

そう言うと人間出来てていないように受け取られたりするかも知れませんが、あえて記すとそういう感覚です。ある意味反抗期なのでしょうか?

 

しかし、母の日と弟の東京転勤をきっかけにあれこれ考え、その感覚の理由が今回少し分かったような気がしました。

 

年々バラバラになる僕の家族4人の姿を見ると、当時の日常が当たり前ではなかったんだなと改めて思います。みんなで囲んだ食卓、テーマパークに行って遊んだことなどなど。それから感じるのは時の流れの早さです。そして、僕はこの時の流れを恐れているんだと。だから、家族の距離感の変化や思い出が風化すること、これからいつかは迎える家族の死なんかを認めたくないのだと。

 

母からの何げないメールも、なんだか親からの接し方が変わってしまっていることへの嫌悪感なんだと思います。昔のままいたいというのが根本にあるのです。だから、実家になかなか帰らないのも、お客さんみたいな扱いをされたくないとか、親が弱っていく姿を見たくないというのがあるのだと思います。自分の知る家族の姿の残像を留めておきたいということでしょうね。

 

現実を受け止めることが出来ていないので、自分は弱いのかな?

 

どうしたらいいのか分かるような分からないような状況ですが、今回の母の日では、自分の気持ちに少し気付けた点で進歩がしれません。

 

 

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